Monday, July 24, 2017 11:21 AM

「トランプ島」水没の危機 大統領に「壁」建設訴え

 東海岸に浮かぶ人口約450人の小さな島が、水没の危機に直面している。しかし急速に進む浸食と地球温暖化の関係に島民は否定的。温暖化に懐疑的な大統領を大半が信奉する「トランプ島」だ。トランプ大統領に「心配ない」と説かれた島民は、水没を防ぐ「壁」を島の周囲に造ってほしいと訴えている。

 首都ワシントンから南東へ約150キロ。大西洋から内陸へ深く切れ込んだチェサピーク湾のタンジェ島は、カニ漁で知られ「ソフトシェル・クラブの首都」を自任する。小屋が並ぶ岸壁には水産物のにおいが漂う。

 「見ろ、先週までは海岸に墓石が転がっていた」。船で海岸線を案内したジェームズ・エスクリッジ村長は、1週間前にあった墓石が海中に隠れるほど浸食が早いと訴えた。200メートル先の島は、子どものころ陸続きだったという。(共同)