Monday, July 24, 2017 11:24 AM

首相、加計側への便宜否定 計画把握1月に野党反発

 安倍晋三首相は24日、衆院予算委員会の閉会中審査で、友人が理事長を務める学校法人「加計学園」の獣医学部新設計画に関し、加計側から働き掛けや依頼はなかったと説明し、自身も便宜を図ったことはないと強調した。計画を把握したのは今年1月とも答弁したが、野党は「あり得ない」と反発。学部新設を巡る首相官邸の関与について参考人の前川喜平前文部科学事務次官と和泉洋人首相補佐官の主張が真っ向から対立した。

 首相は、加計側に便宜を図るよう指示したことがあるかを問われ「全くない」と否定。同時に「私の友人が関わることだから、疑念の目が向けられるのはもっともだ」と釈明したが、「(計画を)白紙にすることは考えていない」と明言した。

 計画の把握時期に関し、1月20日に学園による国家戦略特区の申請が認められた時点だったと明かした。民進党は首相が議長を務める国家戦略特区諮問会議が昨秋以降、複数回開かれている点に触れ、把握時期が遅いのではないかとの観点から追及。「答弁が偽りなら、責任を取って辞任するか」と迫った。首相は「首相として責任を持って答弁している」と述べるにとどめた。(共同)