Thursday, July 27, 2017 11:27 AM

中国拘束の4人帰国 未解放2人はスパイ容疑

 菅義偉官房長官は27日の記者会見で、3月に中国の山東省と海南省で拘束された日本人6人のうち、4人が帰国したことを明らかにした。中国共産党機関紙、人民日報系の環球時報(電子版)は未解放の2人に関し、中国の国家機密を盗んだ重大な嫌疑があるとして「国家安全法」や「反スパイ法」に違反した疑いが持たれていると報じた。

 反スパイ法と国家安全法は2014年と15年に施行された新しい法律で、習近平指導部が社会統制を強化するため、外国人への本格適用に乗り出した可能性がある。厳しい言論統制下にある中国で、中国メディアが拘束されている日本人の詳細な容疑内容を報道するのは異例。2人の違法性と当局による拘束の正当性をアピールする狙いがあるとみられる。

 菅氏は未解放の2人について、中国当局と連絡を取っているとし「邦人保護は政府の最重要の責務だ。しっかり支援する」と強調。拘束や解放の理由に関しては「まだ拘束されている人がおり、詳細についてコメントは控える」と述べた。(共同)