Thursday, July 27, 2017 11:29 AM

タクシー許可証、価格暴落 NY、ウーバー利用拡大で

 「イエローキャブ」の愛称で知られるニューヨーク市のタクシーが金融問題に直面している。「ウーバー」といったスマートフォンの位置情報を活用した配車サービスの利用拡大で、金融商品のように取引されるタクシーの営業許可証は価格が暴落。住宅バブルの崩壊で米国発の金融危機につながった「サブプライムローン問題」になぞらえる見方も出ている。

 ニューヨーク市タクシー・リムジン委員会によると「メダリオン」と呼ばれる営業許可証の発行数は約1万3000台分。住宅ローンなどの担保にもなるほか、他業者に貸して手数料を得ることもでき、米メディアは2011年の価格上昇時は「運賃を稼ぐ金のなる木」との声を伝えていた。

 AP通信によると、営業許可証は14年に1個130万ドル(約1億4400万円)程度で取引されていたが、現在は半値以下に下落。同タクシー・リムジン委員会の広報担当者は「市場が侵食された結果だ」と指摘する。(共同)