Friday, July 28, 2017 11:52 AM

対ロシア制裁強化法案を可決 米上院、ロシアは報復発表

 米上院本会議は27日、ロシアに対する制裁強化法案を圧倒的多数で可決した。制裁の緩和・解除に議会の事前審査を義務付け、トランプ大統領の権限を大きく制限する内容。法案は大統領の署名で成立する。対ロシア関係改善に意欲を示してきたトランプ氏は、重要法案に初の拒否権を行使するかどうか決断を迫られる。

 ロシアとの外交で手足を縛られることになるため、トランプ氏は署名に消極的とされるが、拒否権を発動すればロシアへの融和姿勢が非難を浴びるのは必至だ。

 一方、ロシア外務省は28日、ロシアに駐在する米外交官の削減を米国に要求し、米外交官向けの休暇用施設の利用を認めないとする声明を発表した。オバマ前政権が昨年末に発動した制裁への報復。インタファクス通信は消息筋の話として、米外交官ら数百人が国外退去を迫られると伝えた。新たな制裁強化法案に反発し、拒否権を持つトランプ大統領を揺さぶる狙い。(共同)