Monday, July 31, 2017 1:20 PM

古墳群、世界遺産候補に 19年登録へ文化審決定

 国の文化審議会は31日、2019年の世界文化遺産登録を目指す候補として、日本最大の前方後円墳・大山古墳(仁徳天皇陵)を含む「百舌鳥・古市古墳群」(大阪)を国連教育科学文化機関(ユネスコ)に推薦することを決めた。登録に必要な「顕著な普遍的価値」が視覚的に理解しやすく、推薦に向けた準備が比較的進んでいると判断した。

 ただ審議会では、ユネスコ側から登録を大規模古墳に絞るよう求められる恐れがあり、離れた場所にある古墳群の一体性をどう説明するかも課題になるとの意見が出た。佐藤信世界文化遺産部会長(東大大学院教授)は記者会見で「ユネスコ諮問機関の評価次第では、推薦を一時取り下げる場合もある。地元自治体は内容見直しの可能性があることを視野に入れてほしい」と話した。

 政府が来年2月1日までに推薦書を提出、ユネスコの諮問機関が現地調査し19年5月ごろ登録の可否を勧告する。順調なら19年夏のユネスコ世界遺産委員会で正式に審査される。(共同)