Tuesday, August 01, 2017 12:20 PM

クロマグロ追加規制提案へ 資源低迷なら漁獲枠削減

 水産庁は1日、枯渇が懸念される北太平洋のクロマグロを巡り、小型魚(30キロ未満)の追加の漁獲規制を月末に始まる国際会議で提案すると発表した。対象には日本近海が含まれ、資源低迷が続いて現在の回復目標の達成が危うくなった場合、漁獲枠を自動的に減らして制限を強化する。2年に1回だった親魚の資源評価を当面は毎年行い、漁獲枠をきめ細かく設定する緊急措置も盛り込んだ。

 国際会議は日米や韓国、台湾などが参加する中西部太平洋まぐろ類委員会(WCPFC)の北小委員会。韓国・釜山で28日〜9月1日に開かれる。提案は資源回復が見込める場合に漁獲枠上積みを可能とするなど緩やかな面もあり、厳しい規制を求める米国などと一致できるかは不透明だ。

 太平洋クロマグロ親魚の資源量は2014年に約1万7000トンとされ、WCPFCは24年までに約4万1000トンへ回復させることを目指している。資源の動向を調べた上でこの目標達成の確率が60%を下回った際は、02〜04年平均の半分としている小型魚の漁獲枠を減らすか、資源への影響が小さい大型魚(30キロ以上)に振り替える。漁獲枠を増やせるのは確率が65%を超えたケースとなる。(共同)