Monday, August 07, 2017 10:46 AM

米、家計の借金膨張 金融危機の新たな火種か

 信用力が低い人向けの住宅融資サブプライムローン関連証券の市場混乱で、フランスの金融大手BNPパリバ傘下のファンドが解約を凍結した「パリバ・ショック」発生から9日で10年となる。2008年9月には未曽有の金融危機リーマン・ショックに発展、世界経済は大混乱に陥った。サブプライム問題の震源地、米国で今、家計の借金が膨らんでおり、新たな危機の火種と警戒する見方も出ている。

 「為替相場が大きく動き、問題がついに表面化したと感じた」。邦銀のロンドン支店で為替業務に長く携わる行員はパリバ・ショック発生当時を振り返る。

 解約凍結はサブプライムローンを裏付けとした金融商品への投資で大きな損失が出たため。これを機に投資家は市場から一斉に資金を引き揚げ、世界的に株価が急落。市場の動揺を抑えるため欧州中央銀行(ECB)と米連邦準備制度理事会(FRB)は連日、市場に大量の資金を供給した。(共同)