Monday, August 07, 2017 10:47 AM

日中外相、南シナ海で応酬 王氏「失望した」と非難

 河野太郎外相は7日、中国の王毅外相と訪問先のフィリピンで会談し、中国が南シナ海の軍事拠点化を進めている問題で応酬を繰り広げた。王氏は同日開かれた東アジアサミット外相会議での河野氏の姿勢に触れ「(南シナ海に関する)あなたの発言を聞いて率直に言って失望した」と言明した。河野氏は「中国に大国としての振る舞い方を身につけてもらう必要がある」と反論した。

 外相に3日に就任した河野氏が王氏との会談に臨むのは初めて。南シナ海問題では、国際法に基づき各国船舶による「航行の自由」を守るべきだとする立場を伝達。王氏は「米国があなたに与えた任務のような感じがした」と指摘した。河野氏が東アジアサミット外相会議で南シナ海での米軍の行動を支持する考えを示したことへの非難とみられる。

 王氏は歴史問題で中韓両国から評価されている河野洋平元外相を「正直な政治家」と言い表した上で「彼の経験した歴史の教訓と正確な意見を大切にするよう望む」と述べ、洋平氏の長男である河野氏をけん制した。(共同)