Monday, August 07, 2017 5:44 PM

静寂の中、表情で会話 「言葉の壁超えた交流を」

 音の聞こえない環境の中、表情や身ぶりだけで他人と意思疎通を図るー。こんな体験ができるイベント「ダイアログ・イン・サイレンス」が20日まで東京のJR新宿駅前で開催中だ。世界各国で開かれ、100万人以上が体験したという。主催者は「静寂の世界では表情や表現力の大切さを知ることができる」と強調。2020年東京五輪も意識し「言葉の壁を超えた交流の方法を発見する機会になる」と話す。

 企画したのは、09年から東京都渋谷区で「完全なる暗闇」を体験するイベントを運営している一般社団法人「ダイアローグ・ジャパン・ソサエティ」(志村季世恵代表理事)。暗闇で嗅覚や触覚を頼りに他人と交流する催しで、多くのメディアに取り上げられてきた。

 ダイアログ・イン・サイレンスでは、12人までのグループが音を遮るヘッドホンを耳に着けて特設スペースに入場。「アテンド」と呼ばれる聴覚障害者に率いられ、90分間にわたって表情や身ぶり、手の動きによるサインを通じての意思疎通を体験する。(共同)