Tuesday, August 08, 2017 10:48 AM

「中立選手」初の表彰台 渦中ロシアのシュベンコフ

 2連覇には0秒10及ばなかったが、3大会連続の表彰台に上がった。男子110メートル障害で26歳のシュベンコフは国ぐるみのドーピング問題でロシア代表としての参加は認められず、国旗や国歌を使用できない「中立選手」として出場。「メダルの色は関係ない。この舞台に立つことができて満足」と流ちょうな英語で喜びを語った。

 厳冬の故郷シベリアに練習拠点があるという。リオデジャネイロ五輪でもロシアは陸上チームの参加を禁じられ、国外が拠点で違反がないことを明確に証明できた女子の1選手だけが出場を認められた。大舞台で走る夢が失われた1年を「悲惨だった」と振り返る。

 19人がエントリーした「中立選手」で、今大会初の表彰台。ロシアに批判的な欧米メディアにも気さくに応じた。「タフな時間は終わった。もう忘れよう」と前向きだったが、集中する質問に「ドーピングはロシアだけでなく全世界の問題だ」と返す場面も。組織的不正が発覚する前の2013年モスクワ大会で17個(大会終了時点)ものメダルを獲得したロシア勢には、厳しい視線が注がれている。(共同)