Wednesday, August 09, 2017 5:54 PM

英国民の居住権のみ提案 EU、離脱時に住む国限定

 英国のデービス欧州連合(EU)離脱担当相は9日、EU諸国で暮らしている英国民の権利問題について、離脱の時点で住んでいる国への居住権だけを認めるとの提案をEU側から受けていると明らかにした。

 在EU英国民と在英EU市民の居住や労働などの権利保護は離脱交渉の重要課題の一つ。デービス氏は国会に提出した文書の中で、EU提案では「住んでいる国とは別の国で勉強や仕事をすることは保障されない」と指摘し合意に否定的な見方を示した上で、さらに議論が必要と強調した。

 6月に始まった離脱交渉はこれまでに大きな進展が見られず、EU側のバルニエ首席交渉官は7月の会合後、市民の権利保護などを巡り「(考えの)根本的な相違」があると指摘していた。(共同)