Thursday, August 10, 2017 11:09 AM

ライダー導入始まる、しかしまだ高価

 高級車アウディの旗艦モデル「A8」の最新型に、仏ヴァレオ製のライダー(光を使った測距システム)が搭載される。ヴァレオ北米部門のジェイムズ・シュウィン最高技術責任者(CTO)がミシガン州で開かれた業界会合で発表した。

 オートモーティブ・ニュースによると、独ミュンヘン近郊のヴァレオ工場で生産された新世代のライダーはA8のグリルに配置され、レーダーやカメラ、超音波センサーとともに同モデルの先進運転支援システム(ADAS)を構成する。ライダーは特に渋滞時、時速37マイルまでの低速走行や加速、減速で機能を発揮し、ドライバーは自動モードにすることでハンドルを握る必要がない。

 A8の発売は欧州では2017年後半、米国では18年になる見通し。A8搭載のライダーは機械式で、ソリッドステイトではないため高価となる。シュウィン氏はこの点を認めつつも値段は明かさなかった。ただ、ヴァレオがソリッドステイトのライダーを開発することで今後5年間で値段は劇的に下がるとの見込みを示した。

 A8、ベンツSクラス、BMW7シリーズといった高級車ブランドの旗艦モデル以外にも、ウーバー、リフトのような配車サービスによって運営される「ロボタクシー」がライダーの最初の導入先として考えられる。

 業界関係者は、ライダーの価格が1台250ドルにまで下がれば大量販売モデルにも導入が広がるだろうと見込んでいる。

http://www.autonews.com/article/20170731/OEM06/170739929/1528