Friday, August 11, 2017 10:42 AM

PAC3、中四国に展開へ 日本へのミサイル落下備え

 北朝鮮が米領グアム周辺に弾道ミサイルを発射する動きを見せていることを受けて、政府は11日、日本国内への落下に備え、空自の地対空誘導弾パトリオット(PAC3)を展開することを決めた。北朝鮮が上空を通過するとした島根、広島、高知に愛媛を加えた4県の陸上自衛隊駐屯地に配置する。12日午前には完了させたい考えだ。

 小野寺五典防衛相は10日夜、東京都内で記者団に「さまざまなことを勘案しながら必要な措置を取っていく」と強調。これとは別に安全保障関連法に基づき、集団的自衛権の行使可能な存立危機事態の認定もあり得るとの考えを示しており、迎撃ミサイルを搭載した海上自衛隊のイージス艦の活用も検討している。

 日本のミサイル防衛(MD)は二段構え。イージス艦に搭載した海上配備型迎撃ミサイル(SM3)で破壊を試み、撃ち漏らした場合、空自のPAC3で対応する。PAC3は北朝鮮のミサイルが不具合で日本の領土や領海に落下するなど、不測の事態が起きた場合にも使用される。(共同)