Monday, August 14, 2017 11:58 AM

ミサイル発射阻止へ全力 首相、中四国4知事と会談

 安倍晋三首相は14日午後、島根、広島、愛媛、高知の中四国4県の知事と官邸で会談した。北朝鮮が米領グアム周辺への弾道ミサイル発射計画で島根、広島、高知の上空通過を予告したことに触れ「県名を挙げ、弾道ミサイルを通過させると発表したことは言語道断だ」と非難した。中国、ロシアとも連携して国連を通じ圧力を強め、発射阻止に全力を尽くす考えを強調。国民の生命を守り抜くとも語った。

 会談冒頭、4知事を代表して島根県の溝口善兵衛知事が「不測の事態も危惧され、これまでになく情勢は緊迫している」と万全の対応を求めた。首相は、今回の発射計画の発表について、北朝鮮に対し、北京の大使館ルートを通じて厳重抗議したと明らかにした。その上で「まずは、北朝鮮に許し難い挑発行為を実行させないことが重要だ」として、日米韓3カ国が緊密に協力を図る方針を説明した。

 ミサイルの上空通過が見込まれる中四国の陸上自衛隊の駐屯地に、航空自衛隊の地対空誘導弾パトリオット(PAC3)部隊を配備し、日本海に海上自衛隊のイージス艦を展開していることにも言及。「高度な警戒態勢の下、ミサイル防衛体制を取っている。国民に被害が出ないよう最善を尽くす」と述べた。(共同)