Tuesday, August 15, 2017 10:56 AM

米朝が激しい駆け引き 韓国大統領は自制要求

 北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長は14日、米領グアム周辺へのミサイル発射計画を巡り「(実行するかどうか)愚かな米国の行動をもう少し見守る」と表明した。朝鮮中央通信が15日伝えた。一方、マティス国防長官は国防総省で記者団に、グアムにミサイルが着弾すると判断すれば迎撃すると明言。同時に米国には対話の意思があるとも強調し、米朝が激しい駆け引きを繰り広げた。

 韓国の文在寅大統領は15日の演説で朝鮮半島での戦争を全力で阻止すると表明、「誰も韓国の同意なく軍事行動を決定することはできない」と述べた。一方的な武力行使に反対する姿勢を鮮明にし、北朝鮮だけでなくトランプ米政権にも自制を強く促した形だ。

 朝鮮中央通信によると、金正恩氏は14日、朝鮮人民軍戦略軍司令部を視察し、発射計画の報告を受け「米国が朝鮮半島周辺で危険な妄動を続けるなら、既に宣言した通り重大な決断を下す」と警告。ミサイル発射準備が整ったことを示した上で、直ちには発射に踏み切らない姿勢を見せ、米国に政策の転換を迫った。(共同)