Tuesday, August 15, 2017 1:31 PM

水銀規制の水俣条約、発効 体温計や電池、製造禁止へ

 水銀による環境汚染や健康被害の防止を目指す「水銀に関する水俣条約」が16日、発効した。鉱山での水銀産出から輸出入を経て使用、廃棄まで、すべての過程を国際的に規制する取り組みが始まる。

 条約は前文で、水俣病の教訓と、同様の被害を将来発生させないことに言及している。水銀を含む体温計や電池などの製造、輸出入を2020年までに原則禁止し、水銀の大気や水、土壌への排出削減や適切な保管と廃棄を定めている。

 9月下旬には、スイス・ジュネーブで第1回締約国会議を開催。確実な実施に向け、締約国の水銀にまつわる各種データの報告方法などについて議論する。水俣病患者らも現地を訪れ、被害の現状を訴える予定。(共同)