Wednesday, August 16, 2017 10:42 AM

世代超え心つかむカリスマ プレスリー没後40年

 米国が生んだ最大のロックスター、エルビス・プレスリーが死去してから16日で丸40年。42歳の若さで波乱に富む生涯を終えたテネシー州メンフィスの旧邸宅「グレースランド」には、命日をはさむ約10日間でファン数万人が集まる見通しだ。「ロックンロールの王様」と呼ばれたカリスマは、世代を超えて世界の人々の心をつかんでいる。

 蒸し暑く雨もぱらつく15日、緑の芝生が美しい邸宅敷地内にあるプレスリーの墓の前で、世界各国から訪れた人々が次々と祈りをささげていた。目頭を押さえる女性の姿もあり、さながら「ロックの聖地」の雰囲気だ。

 プレスリーは1935年、ミシシッピ州の貧しい白人家庭で生まれた。黒人音楽の影響を受け、56年に発表した「ハートブレイク・ホテル」で全米1位となり、スターの階段を一気に駆け上がった。

 当時は人種差別が激しく、黒人のような歌い方やダンスに抵抗感を示す白人もいたが、圧倒的な歌唱力や甘いルックス、横髪を後ろになでつけた髪形など斬新なファッションでファンをとりこにし、黒人音楽をルーツとするロックを米国民の音楽に昇華させた。(共同)