Wednesday, August 16, 2017 10:46 AM

NAFTA再交渉開始 米通商戦略の試金石

 米国、カナダ、メキシコによる北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉が16日、米ワシントンで始まった。トランプ米政権の保護主義的な通商戦略の動向を占う試金石となる。3カ国は年内合意を目指し、関税をゼロにする基準などで着地点を探る。再交渉の行方次第で日本の政府、企業が対応を迫られる可能性がある。

 NAFTAは3カ国が結ぶ自由貿易協定(FTA)。再交渉はメキシコに対する巨額の貿易赤字を減らし、米国の製造業再生と雇用増につなげたいトランプ大統領が要求し、メキシコとカナダが応じた。トランプ政権と経済対話を進める日本政府も行方を注視する。

 最大の焦点は、3カ国内で生産された部品をどの程度使えば完成品の関税をゼロにするかを定めた「原産地規則」の基準見直しだ。米国は基準を引き上げ、自国産部品がより多く使われるようにしたい考え。(共同)