Friday, August 18, 2017 10:56 AM

一気に加速、蛇行し襲う にぎわう観光地、恐怖包む

 真夏の青空が広がるスペイン・バルセロナの中心部。カタルーニャ広場から海岸へ約1・2キロ続くランブラス通りに1台の白いワゴン車が姿を現した。次の瞬間、車は通りの中央にある歩行者専用道に進入し、一気に加速。蛇行しながら行き交う人々を次々とはね、にぎわう観光地は一転、恐怖に包まれた。メディアが伝えた目撃者の話などを基に、多数が死傷した17日の惨劇を再現した。

 「何かが激しくぶつかる音がして、通りにいた人々が悲鳴を上げながら一斉に走りだした」。当時、ランブラス通りを歩いていた男性が振り返った。17日午後5時(日本時間18日午前0時)ごろ、ワゴン車は速度を上げて観光客らで混み合う通りを暴走、右に左にハンドルを切りつつ人々に次々と襲いかかった。

 現場はパニックに。駆け付けた警察官が「走れ」と叫び、クモの子を散らすように逃げ惑う人々の金切り声がこだました。近くの商店に飛び込む人も。店員らはシャッターを下ろしたりドアに鍵をかけたりし、一緒に息を殺して身を潜めた。(共同)