Tuesday, August 22, 2017 10:49 AM

米、アフガン撤退断念 方針転換、4000人増派も

 トランプ大統領は21日、ワシントン近郊の軍施設で国民向けに演説し、治安悪化が続くアフガニスタンに関する新戦略を発表した。「拙速な撤退は過激派がつけ込む力の空白を生み出す」として駐留米軍の早期撤退を断念。従来の方針を転換して撤退時期を明確にせず、関与を続ける考えを打ち出した。トランプ氏は明言を避けたが、米メディアは4000人を増派する計画と報道。駐留の長期化によって、なし崩し的に関与が深まる懸念も強まりそうだ。

 2001年に始まり、米史上最長の戦争となったアフガン戦争について「米国は勝利する」と強調。アフガンの反政府武装勢力タリバンを支援するパキスタンを「混乱と暴力、恐怖の温床」だと批判し、テロ掃討への協力を迫る一方、南アジア全体の戦略だとしてインドとの連携を強化する方針を示した。

 アフガンには現在約8400人の米兵が駐留し、地元治安部隊の訓練などに従事している。ワシントン・ポスト紙によると、政権は議会側に約4000人の増派を伝えた。国防総省の提案をそのまま受け入れたとみられる。(共同)