Thursday, August 24, 2017 11:10 AM

五輪会場周辺の備え急務 代替移動手段、避難所確保

 2020年の東京五輪・パラリンピックは、最大で1日当たり約92万人の来場者が予想される。首都直下地震が大会を直撃すれば、広範囲で交通機関が停止し、外国人観光客を含めた避難誘導などで大混乱しかねない。国土交通省の工程表では東京都内の会場周辺で、鉄道に代わる輸送手段や外国人にも利用しやすい一時避難所を確保することが急務としている。

 五輪招致のため13年1月に国際オリンピック委員会(IOC)へ提出した開催計画は、大会期間中の来場者を運営スタッフも含めて約1000万人と試算。この8割は鉄道を利用すると見込んだ。

 国交省は、五輪開催中に首都直下地震が起きれば、会場が集中する臨海部と都心を結ぶ鉄道が止まり、来場者は駅周辺に取り残されると懸念。鉄道の駅舎や高架橋の耐震化を進めるほか、バスなどの代替輸送マニュアルを策定。事業者や自治体との連携強化にも取り組むとしている。(共同)