Friday, August 25, 2017 11:19 AM

原発汚染水処分、ゼロ回答 東電、原子力規制委に

 東京電力は25日、再稼働を目指す柏崎刈羽原発(新潟県)の審査を巡り、原子力規制委員会が回答を求めていた原発の安全確保に関する基本的考え方を文書で提出した。東電は回答で、福島第1原発事故の教訓を踏まえた取り組みを強調する一方、焦点だった第1原発の汚染水の具体的な処分方法については言及を見送り、事実上の「ゼロ回答」となった。

 規制委は、近く小早川智明社長らから回答について直接説明を聞く方針。ただ、第1原発の事故処理や、審査が終盤の柏崎刈羽6、7号機を安全に再稼働させるための取り組みに関して具体策を示せず、従来の説明を繰り返した回答には厳しい批判も出そうで、審査の合格は見通せない。

 回答文書では、増え続ける汚染水や放射性廃棄物の処分について「地元と真摯に向き合い、思いに配慮しつつ責任を果たす」とするにとどめた。(共同)