Friday, August 25, 2017 11:20 AM

タイ前首相が国外逃亡 有罪恐れ決断か、側近明言

 タイのインラック前首相の側近は25日、インラック氏が24日までにタイを出国したと明らかにした。行き先には触れなかったが、事実上の国外逃亡。在任中のコメ買い上げ制度で職務怠慢の罪に問われており、有罪判決が出るのを恐れて決断したとみられる。

 兄のタクシン元首相に続き、インラック氏も国外に逃亡したことで、農村部の貧困層が主な支持基盤のタクシン派の急速な求心力低下は避けられない。2014年のクーデターで軍が実権を掌握しているタイの政局は、重大な転換点を迎えた。

 インラック氏は15年の初公判から一貫して無罪を主張。1日に行われた最終弁論でも、自身を「政治的な犠牲者」だと表現し、裁判所に対して、事実や法律に基づいて公正な判決を出すように訴えていた。有罪になれば、最長で禁錮10年となる可能性があった。(共同)