Tuesday, August 29, 2017 11:33 AM

北朝鮮ミサイル、日本通過  襟裳岬東の太平洋落下

 北朝鮮は日本時間29日午前5時58分、首都平壌の順安区域付近から弾道ミサイル1発を北東方向に発射した。北海道襟裳岬上空を通過し約2700キロ飛行、6時12分に襟裳岬の東約1180キロの太平洋上に落下した。新型中距離弾道ミサイル「火星12」(最大射程5000キロ)の可能性がある。日本は迎撃措置を取らなかった。全国瞬時警報システム(Jアラート)が12道県で避難を呼び掛けた。トランプ大統領は声明を出し、日本や韓国、中国を念頭に近隣国への侮辱と非難、「一層の孤立を招くだけだ。全ての選択肢がテーブルの上にある」と警告した。

 北朝鮮のミサイルが日本上空を通過したのは5回目で、昨年2月に長距離弾道ミサイル「テポドン2号」改良型を発射して以来。事前通告はなく、政府は北朝鮮に厳重抗議した。安倍晋三首相はトランプ氏と電話会談し、ホワイトハウスによると「(北朝鮮の)直接的な脅威が深刻で増大している」との認識で一致。圧力を強化し、国際社会に同調を促すことでも合意した。

 国連安全保障理事会は、緊急会合を日本時間30日午前に開く見通し。日米韓は制裁の徹底履行や強化を訴える。(共同)