Wednesday, August 30, 2017 10:31 AM
核廃絶へ「思い受け継ぐ」 谷口稜曄さん死去
長崎原爆に遭い、日本の反核運動をけん引してきた日本原水爆被害者団体協議会(被団協)代表委員の谷口稜曄さん(88)が30日未明、十二指腸乳頭部がんのため長崎市の病院で死去した。待ち望んだ核兵器禁止条約が7月に採択されたが、核廃絶実現への道のりは遠い。運動の柱だった谷口さんの思いを受け継ごうと、残された被爆者らは決意を新たにした。
谷口さんは1956年、被爆者団体「長崎原爆被災者協議会(長崎被災協)」を立ち上げ、2006年に会長に就いた。原爆の熱線で大やけどを負った背中の傷痕を見せながら、国内外で体験を語り続けた。
近年は体調不良のため入退院を繰り返す日々。オバマ氏が米大統領として昨年5月に広島を訪問した際、行事に招かれたが参加できなかった。同12月に長崎市で開かれた国連軍縮会議では満身創痍で講演。「一日も早く核兵器禁止条約をつくって」と強く求めた。(共同)
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