Wednesday, August 30, 2017 10:32 AM

柏崎原発近く合否判断へ 規制委、東電に理解

 原子力規制委員会の田中俊一委員長は30日の記者会見で、東京電力が再稼働を目指している柏崎刈羽原発6、7号機(新潟県)の審査で近く合否判断をする考えを示した。田中氏が退任する9月18日までに、事実上の合格となる審査書案の取りまとめに着手する可能性が出てきた。

 規制委は、合否判断の前に東電が原発を運転する適格性があるかの判断が必要としていたが、この日午前の会合に呼んだ小早川智明社長らは焦点だった福島第1原発の汚染水の具体的な処分策について言及を避けた。ただ、規制委側も踏み込まず一定の理解を示したことで、合否判断に向けた「帳尻合わせ」との批判も予想される。

 東電が、汚染水処分を含む第1原発の廃炉を完了できる見通しは立っておらず、6、7号機を再稼働することには政府内にも慎重論がある。規制委の判断は25日に開会する臨時国会でも論点の一つになりそうだ。(共同)