Thursday, August 31, 2017 11:42 AM

強硬保安官恩赦に波紋 ロシア疑惑捜査にらみ演習?

 人種差別的で強硬な不法移民取り締まりで物議を醸し有罪判決を受けたアリゾナ州のジョー・アルパイオ元保安官(85)をトランプ大統領が恩赦したことに、波紋が広がっている。支持者は喝采を送るが、与野党の批判が噴出。ロシアによる米大統領選干渉疑惑の捜査をにらみ、側近の恩赦などに向けた「予行演習」との見方も出ている。

 25日の恩赦発表に対しては、与党共和党の重鎮でアリゾナ州選出のマケイン上院議員らも非難。同党のライアン下院議長も「人権を守るという法執行官の義務」を弱体化させる元保安官の恩赦に反対する声明を出した。

 トランプ氏は28日の記者会見で、国境を守る「愛国者」であるアルパイオ氏の恩赦を「多くの人々が正しいと信じている」と強調。南部を襲った大型ハリケーン「ハービー」に関心が集まる最中の恩赦発表で「視聴率も上がっただろう」とうそぶいた。(共同)