Friday, September 01, 2017 11:15 AM

経常利益、4〜6月期最高 企業、16年度の内部留保も

 財務省が1日発表した4〜6月期の法人企業統計は、金融・保険業を除く全産業の経常利益が前年同期比22.6%増の22兆3900億円だった。増加は4四半期連続。比較可能な1954年4〜6月期以降、全四半期を通じて過去最高となった。円安や資源価格の回復を背景に業績が急回復して「内部留保」も拡大。2016年度に企業が蓄えた利益剰余金は、全産業で前年度に比べ7.5%増え最高の406兆2348億円となった。

 こうした結果を踏まえ、民間シンクタンク各社は1日、17年4〜6月期の実質国内総生産(GDP)改定値の予測を発表。主要11社はいずれも速報値(前期比年率4.0%)から下方修正されると見込んだ。平均は2.8%増だった。

 4〜6月期の経常利益は、製造業が46.4%増と大きく伸びた。新型車の販売が堅調だった自動車産業がけん引した。資源価格の上昇で卸売業を中心に好調だった非製造業は12.0%増。全産業のこれまでの最高額は16年10〜12月期の20兆7579億円だった。(共同)