Friday, September 01, 2017 11:16 AM

米雇用15万6000人増に減速 8月、市場予想下回る

 米労働省が1日発表した8月の雇用統計(速報、季節調整済み)は、景気動向を敏感に映す非農業部門の就業者数が前月から15万6000人増えた。18万人程度だった市場予想を下回った。6、7月の増加数も下方修正され、雇用増のペースが減速した。失業率は0.1ポイント上昇し4.4%になった。

 就業者数の伸びは雇用が順調に拡大している目安とされる20万人を2カ月連続で割り込んだ。景気拡大に伴う雇用増が限界に近づいているためで、米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長は就業者数の増加ペースは「長期的には月7万5000〜12万5000人が適切だ」と指摘している。

 FRBは今月19、20日に金融政策を協議する連邦公開市場委員会(FOMC)を開く。雇用拡大ペースは鈍化したが、金融危機対応からの完全脱却に向けた保有資産縮小の障害になる可能性は低いとみられる。(共同)