Friday, September 01, 2017 11:16 AM

政活費、10ポイント超減10議会 領収書公開は3倍増

 全国市民オンブズマン連絡会議(名古屋市)は1日、2016年度に都道府県と政令指定都市、中核市の計115議会が支出した政務活動費の調査結果を公表した。政活費不正が大きく取り上げられた富山市、兵庫県など10議会で、支給額に対する使用額の割合(執行率)が前年度から10ポイント以上減少、領収書をインターネット上で公開している議会は、前年度の9議会から3倍以上の30議会に増えた。

 新海聡事務局長は和歌山市で記者会見し「(執行率低下は)議会、議員の説明責任が問われるようになった証左ではないか」と指摘。情報公開の進展については「重い扉が開き始めたという思いもあるが、十分とはいえない」との認識を示した。連絡会議は6月に各議会事務局に質問表を送り、回答をまとめた。2、3両日に和歌山市で開く全国大会で、討議資料として提示する。

 調査結果によると、115議会の16年度の支給総額は約191億円。全体の執行率は、集計が間に合わなかった神奈川県横須賀市を除く114議会で85.9%だった。前年度の115議会全体と比べ0.7ポイント減った。(共同)