Wednesday, September 06, 2017 10:50 AM

11日採決へ米露攻防 北朝鮮制裁原案を提示

 6回目の核実験を強行した北朝鮮に対する国連安全保障理事会の制裁強化の議論は6日、11日採決を明言した米国と、制裁強化に慎重なロシアとの間で攻防が激しさを増した。米国は中露を含む常任理事国に決議原案を提示。石油や繊維の貿易、出稼ぎ労働者の受け入れ制限の3分野を軸に交渉に入った。制裁強化に関する首脳外交も活発化した。

 米国のヘイリー国連大使は5日、核・ミサイル開発の資金遮断に制裁強化が不可欠だとの考えを示した。常任理事国として拒否権を持つロシアのネベンジャ国連大使は5日、国連本部で「恐らく11日までに採択するのは無理だ」と語った。ラブロフ外相はティラーソン米国務長官との電話会談で、制裁の検討自体には反対しなかったものの、外交的な解決を促した。

 北朝鮮の制裁決議は2カ月近くかけて米国が中国などと交渉するのが最近の慣例になっている。中国は11日採決に関し意見を表明していない。トランプ大統領は6日、中国の習近平国家主席と電話会談する方向で調整しており、制裁の内容や採決時期について協議するとみられる。(共同)