Friday, September 08, 2017 10:44 AM

スー・チー氏に「失望」 ノーベル平和賞前事務局長

 ミャンマーのイスラム教徒少数民族ロヒンギャを巡る問題で、ノーベル平和賞の選考主体ノルウェー・ノーベル賞委員会のルンデスタッド前事務局長は8日、ミャンマーの同賞受賞者アウン・サン・スー・チー国家顧問兼外相の対応に「非常にがっかりしている」と述べた。DPA通信の取材に答えた。

 ルンデスタッド氏は「スー・チー氏はこの問題を単に(ロヒンギャ武装集団による)テロの問題と片付け、解決の努力をしていない」と強く批判。ただ、規定により賞を剥奪されることはないと述べた。

 事務局長は5人の同賞委員を補佐する役目で、投票権はない。ノルウェーの歴史学者であるルンデスタッド氏は事務局長を1990年から25年間務めた。スー・チー氏は91年に受賞した。

 ルンデスタッド氏は以前、2009年に受賞したオバマ前米大統領が「委員会の期待に応えていない」と批判したこともある。(共同)