Monday, September 11, 2017 11:15 AM

原油、石油精製品に上限 北朝鮮制裁、最終案が判明

 北朝鮮に対し日米が目指す国連安全保障理事会の制裁決議最終案が10日判明した。北朝鮮に対する石油精製品の供給を年間計200万バレルに制限し、原油輸出については過去12カ月の調達総量を今後の年間上限に定めた。米国が原案で提案していた石油の全面的な禁輸や金正恩朝鮮労働党委員長の制裁対象追加は見送った。9月の議長国エチオピアは、11日午後3時(日本時間12日午前4時)から予定している安保理の会合後に採決すると明らかにした。

 石油の規制は市民生活への影響が甚大で金正恩体制の崩壊につながりかねない。後ろ盾の中国、ロシアが強く反対してきた。最終案は拒否権を持つ中ロとの交渉で米国が譲歩しまとめたが、11日の採決における中露の最終的な対応は不明で、賛否が焦点になる。

 北朝鮮外務省は11日、採択の動きを非難し、採択されれば「米国が考えもしない強力な行動措置を連続的に講じる」とする声明を発表した。朝鮮中央通信が伝えた。(共同)