Tuesday, September 12, 2017 12:45 PM

クアルコム、車両用のV2Xチップ開発

 携帯電話向け半導体大手クアルコム(Qualcomm)は、車が周囲の車両や道路設備と通信するためのV2Xチップセットを開発した。

 オートモーティブ・ニュースによると、クアルコムのV2Xチップセット「9150 C-V2X」は、移動体通信規格の4Gと次期規格5Gに対応し、車両が他の車両(V2V)、交通インフラや歩行者(V2I)とつながることを可能にする。さらにアクティブ・セーフティ・システムや運転支援システムの性能も向上させる。

 クアルコムは2018年4〜6月期にチップセットのサンプル出荷を開始し、19年までには生産車両に搭載する計画。技術試験ではアウディおよびプジョー・シトロエン・グループ(PSA)と契約している。

 このチップセットは、車両の無線通信モデムと連動し、車が携帯電話や無線ネットワークと通信できるようにする。ただし、チップ自体が機能する上でベライゾンやAT&Tといった通信サービス会社やSIMカードは必要なく、連邦通信委員会(FCC)が短距離の車車間通信専用に確保している5.9ギガヘルツ(GHz)の周波数帯を使って情報をやり取りする。

 現行の4G LTE通信では、交通信号など基本的な安全機能との接続が可能。5G通信が始まればより大容量のデータのやり取りが可能になり、トラックの隊列走行のような高度な運用が実現する。

http://www.autonews.com/article/20170901/MOBILITY/170909982/1181