Wednesday, September 13, 2017 1:40 PM

年金598億円支給漏れ 公務員の妻ら10万人

 厚生労働省は13日、情報システムの不備や事務処理ミスで、1991年以降、公務員の妻ら約10万6000人に総額約598億円の年金の支給漏れがあったと公表した。夫婦の間で年金の上乗せ部分を付け替える「振替加算」という制度で発生。同一の仕組みを巡って起きた年金未払いとしては、過去最大規模という。

 対象者の96%は夫婦どちらか一方が、主に公務員が入る共済年金加入のケース。国家公務員と地方公務員が5割弱ずつ、残りが私学共済の加入者。2015年10月に共済年金と会社員向けの厚生年金を一元化したことがきっかけで表面化した。

 1人当たりの未払い額は最高で約590万円、平均約56万円。対象者に通知を送った上で、11月15日に支給する。時効は適用せず、未払い分の全額を支払う。(共同)