Tuesday, September 19, 2017 11:26 AM

フェイスブック、モントリオールにAI研究所開設

 会員制交流サイト(SNS)最大手のフェイスブックは15日、カナダ・ケベック州モントリオールに研究所を新設したと発表した。所長には、人工知能(AI)の専門家ジョエル・ピノー氏を起用した。

 かつて学術研究者の専門領域だったAIは、今やヘルスケアから金融サービスまで、大量のデータの中からパターンを探したり問題を解決するためのアルゴリズムを必要とするさまざまな企業から注目されている。

 ロイター通信によると、フェイスブックのモントリオール研究所は、パロアルト、ニューヨーク、パリに続いて4カ所目。同地にはマイクロソフトとグーグルのAI研究拠点もある。カナダ先端研究機構(CIFAR)によると、フェイスブックはこのほか、AI研究を支援するためモントリオールの複数の学術機関に計700万ドルを投資する。

 ピノー氏は、カナダ・マギル大学推論・学習研究所の共同所長を務め、医療、輸送、言語処理へのロボット技術の応用を研究している。フェイスブック研究所の所長に就任後も、共同所長を兼務する。

 フェイスブックの研究所には、ピノー氏の同僚研究者も加わり、最終的に約30人規模になることを同社は期待している。フェイスブックは既に、画像認識や言語分析、ターゲット広告のほか「不適切なコンテント」の判別や削除などでAIを利用している。

 フランス語圏のケベック州には、AI関連の新興企業約90社が拠点を置いている。