Wednesday, September 20, 2017 12:55 PM

年金問題で機構理事長陳謝 「疑惑隠し解散」野党追及

 元公務員の妻ら約10万6000人に総額598億円の年金の支給漏れがあった問題で、衆参両院の厚生労働委員会は20日、それぞれ閉会中審査を開いた。支給実務を担う日本年金機構の水島藤一郎理事長が陳謝。野党は、28日召集の臨時国会冒頭での衆院解散をにらみ「森友学園や加計学園の問題も含めて、疑惑隠し解散だ」と追及した。

 衆院厚労委の冒頭で、水島理事長は「未払いとなっているお客さまに多大なご迷惑を掛け、心より深くおわび申し上げる」と述べた。加藤勝信厚労相は重ねて陳謝した上で再発防止を約束、今月中に関係者を処分する考えも示した。

 厚労省は年金機構内に対策チームを設け、同様の構造的な問題がほかにもないか点検し、年内に調査を終えると説明。相談専用ダイヤルの開設や対象者への通知などに約7000万円の費用がかかると明らかにした。加入者の年金保険料は充てず、年金機構の経費削減や事業見直しなどで捻出する。(共同)