Thursday, September 21, 2017 10:49 AM

「核禁止条約」支持相次ぐ IAEA、保有国から圧力

 ウィーンで開かれている国際原子力機関(IAEA)年次総会で、20日に各国の署名が始まった核兵器禁止条約への支持表明が相次いでいる。米国など核保有国が署名阻止へ圧力を強める中、核禁止条約が掲げる廃絶へ向けたIAEAの貢献に、条約支持派の期待もにじむ。

 年次総会初日の18日に真っ先に禁止条約に言及したのはコリンソン総会議長(フィリピン)。北朝鮮の核の脅威に言及し「新たな現実には勇気と慎重さ双方を持って向き合わねばならない」と指摘。原子力の軍事利用を否定する核禁止条約による解決の道があると呼び掛けた。

 条約制定の主導国の一つオーストリアは「禁止条約についてIAEA内で活発で、時には感情的な議論もされている」とした上で、同条約はIAEAの保障措置を強化するものだと強調した。ニュージーランドも「原子力の平和利用と不拡散の双方に有益」と語った。(共同)