Thursday, September 21, 2017 10:49 AM

北朝鮮「眼前の脅威」 首相国連演説、拉致提起

 安倍晋三首相は20日(日本時間21日)、ニューヨークで国連総会の一般討論演説をした。北朝鮮による6回目の核実験と日本列島越えの弾道ミサイル発射に言及し「脅威はかつてなく重大で、眼前に差し迫ったものだ」と強調。核・ミサイル開発放棄のため「必要なのは対話ではなく、圧力だ」と訴え、世界各国に結束を求めた。日本人拉致問題の解決へ決意も表明した。日米韓3カ国の首脳会談を21日開き、圧力の最大化へ連携を確認する。

 首相の国連演説は5年連続。約16分間の演説のうち、8割を北朝鮮問題に割く異例の対応となった。10月の衆院選をにらみ、北朝鮮の脅威に対抗する国際包囲網づくりを主導する姿勢をアピールした形だ。

 演説で首相は、北朝鮮の脅威の現状に関し「核兵器は水爆になったか、なろうとしている。運搬手段は早晩、大陸間弾道ミサイル(ICBM)になる」と指摘した。北朝鮮の脅威に日米同盟と日米韓3カ国の連携で対抗する考えを示し、北朝鮮に政策を変えさせるため、全加盟国に国連安全保障理事会制裁決議の「厳格かつ全面的な履行」を求めた。(共同)