Friday, September 22, 2017 11:54 AM

ふるさと喪失、東電が賠償 3億7000万円支払い命じる

 東京電力福島第1原発事故で福島県から千葉県に避難した住民ら18世帯45人が国と東電に計約28億円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、千葉地裁は22日、東電に対し、原告のうち自主避難の4人を含む17世帯42人に計約3億7600万円を支払うよう命じた。原告の大半に、事故前の生活を丸ごと壊されたことに対する「ふるさと喪失」の慰謝料を認めた。

 判決は一方で、国の賠償責任を認めず、双方の責任を認定した今年3月の前橋地裁判決と異なる判断を示した。原告側弁護団は控訴する方針を明らかにした。

 原告側弁護団によると、「ふるさと喪失」を精神的損害の賠償対象として明確に示したのは初めて。「裁判所が考え方を採用したことは評価できるが、金額は大いに不満」としている。(共同)