Tuesday, October 10, 2017 2:00 PM

米、温暖化規制撤廃へ 環境保護局長官が明言

 プルイット米環境保護局(EPA)長官は9日、オバマ前政権時代に温室効果ガス削減を目指して導入された規制「クリーン・パワー・プラン」を撤廃する文書に10日、署名することを明らかにした。AP通信が報じた。トランプ大統領が3月に見直しを指示しており、米国の地球温暖化対策の後退が一段と鮮明になった。

 温暖化懐疑派のプルイット氏はケンタッキー州で演説し「石炭に対する戦争は終わった。EPAや連邦政府機関はわが国のいかなる産業分野にも戦争を仕掛けるべきではない」などと語った。

 同プランは米国内の火力発電所から排出される二酸化炭素(CO2)を2030年までに05年比で32%削減する内容。オバマ前政権が15年に発表し、中国に次ぐ世界2位の温室効果ガス排出国である米国の中核的な地球温暖化対策だった。(共同)