Thursday, October 12, 2017 10:43 AM

イケア、他社サイトでも商品販売へ

 スウェーデンの家具製造・販売大手イケア(IKEA)は、自社以外の通販ウェブサイトを通じた商品販売を計画している。小売り業者との競争激化で店舗への客足が鈍る中、大きな戦略の見直しとなる。2018年から試験を始める。

 ウォールストリート・ジャーナルによると、どの販売サイトを使うか、どの国で行うかは未定。オンライン小売り大手ではアマゾンもアリババも家具を扱っている。

 イケア最大のフランチャイズ店イケアグループ(世界290店)が10日発表した2017年8月期の売上高は、為替調整後の実質で前期比3.6%増の341億ユーロ。

 イケアは、家具をより多くの人々に販売するため、都心部に注文品引き取りを主とする小型店「クリック・アンド・コレクト」を開店し、より多くの国でウェブ販売を展開している。9月には米国と英国で家具の組み立てを希望する顧客のため、インターネットを通じて雑用の代行業者を紹介するタスクラビット(TaskRabbit、カリフォルニア州)を買収すると発表した。

 イケアは現在、オンライン購入者や店舗(イケアグループ以外も含め世界に355店)で買い物をした希望者に有料の宅配サービスを提供しているが、他社サイトを通じた販売によって販路が拡大する。

 イケアの動きは、アマゾンが家具販売を伸ばしていることが背景にある。アマゾンはアシュリー・ファニチャーのソファやジョナサン・アドラーの家庭用雑貨なども扱い、注文家具のデザインサービスを追加し、配達をスピードアップしている。