Friday, October 13, 2017 5:54 PM

世界経済リスクに協調対処 G20、緩和縮小の混乱回避

 ワシントンで2日間開かれた20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議は13日(日本時間14日未明)閉幕し、北朝鮮情勢などを念頭に世界経済のリスクに協調して対処することで合意した。米欧の金融緩和縮小が国際金融市場の混乱を招かないよう連携する。各国が労働分野などの構造改革を強化し、持続的な経済成長につなげていく必要性でも一致した。

 閉幕後に記者会見した議長国ドイツのショイブレ財務相は「各国が自らの利益を追求する誘惑」をリスク要因に挙げ、内向きな政策に傾くことをけん制。「多国間の協調が世界経済を安定させる唯一の方法だ」と各国に結束を呼び掛けた。

 会議では世界経済が堅調に推移しているとの認識を共有。北朝鮮やシリアに代表される地政学リスクや、米国の利上げなどに伴い新興国から緩和マネーが流出する事態に備えることを確認した。サイバー攻撃への対処やアフリカ支援、企業の税逃れ対策などの連携強化も協議した。(共同)