Wednesday, October 18, 2017 10:54 AM

「習氏思想」指導理念に 新目標「社会主義強国」

 中国共産党の第19回党大会が18日午前、北京の人民大会堂で開幕した。習近平党総書記(国家主席)=(64)=は今後の施政方針などを示す活動報告で「新時代の中国の特色ある社会主義思想」を自身の指導理念として打ち出した。同思想を党規約に盛り込み、歴史的指導者としての地位確立を内外に誇示するのが狙い。新しい目標として「強国」の建設も宣言。今世紀半ばまでに「(世界)トップレベルの総合力と国際的影響力」を持つ「社会主義現代化強国」を完成させると訴えた。

 2002年の党大会では、20年までに貧困を脱却し「小康社会(いくらかゆとりのある社会)」を全面的に実現するとの目標を設定した。「社会主義現代化強国」は「小康社会」を受け継ぐ目標となる。軍備増強や海洋進出を前面に打ち出しており、米国や日本など周辺国との摩擦が深まりそうだ。

 習氏は全ての国民が豊かになる「共同富裕」も基本的に実現させるとアピール。明るい長期目標を示すことで、共産党一党独裁の正統性を強調する狙いだ。東・南シナ海で中国の権益主張を強めていく方針を示した。過去5年の施策では「経済建設は重大な業績を上げた」と自賛し、汚職摘発の実績も訴えた。(共同)