Thursday, October 19, 2017 10:35 AM

クロマグロ漁獲5割拡大へ 大西洋、資源状況改善か

 大西洋まぐろ類保存国際委員会(ICCAT)の科学委員会は、東大西洋・地中海でのクロマグロの年間漁獲枠を、2020年までの3年間で約5割拡大できるとの報告書をまとめた。水産庁が19日、明らかにした。資源状況が改善していると判断したとみられる。11月にモロッコで開く年次会合で各国・地域の漁獲枠を議論する予定で、日本は拡大を求める方針だ。

 現在の年間漁獲枠は2万3000トンで、欧州連合(EU)の割当量が最大の1万3000トンで、日本の割当量は1900トン。科学委は漁獲枠を段階的に増やし、20年までに3万6000トンに拡大可能だとした。

 クロマグロは高級すしネタとして日本では人気が高く、世界のクロマグロの約8割を消費しているとされる。国内で出回るクロマグロは輸入分も含め15年には4万5500トン。大西洋クロマグロが約4割、太平洋クロマグロが約6割となっており、漁獲枠拡大が実現すれば、価格の低下につながる可能性もある。(共同)