Thursday, October 19, 2017 10:37 AM

州自治権停止を協議へ カタルーニャ、新局面

 スペイン北東部カタルーニャ自治州(州都バルセロナ)の独立問題で、中央政府は19日、憲法に基づく州自治権停止の措置を具体化するため、21日に臨時閣議を開くと発表した。プチデモン州首相は、停止されれば「州議会で独立宣言を公式に採択する」と警告。双方の対立は決定的となり「カタルーニャ危機」が新局面に入ることになった。

 スペイン本土での自治権停止は1978年の民主憲法施行後で初となる。中央政府のラホイ首相は州政府に19日午前を「再考のための猶予期限」と通告していた。プチデモン氏は中央政府宛ての書簡で「弾圧が続けば、しかるべき時に州議会で独立宣言を審議する」と述べ、10日の「独立宣言」が非公式だったことを初めて認めた。

 憲法上の効力を有する措置は中央議会の上院の承認が必要で、中央政府が自治権を停止するまでに1週間以上を要する見通し。中央政府は「自治権の全面的または部分的停止」との表現を用いており、限定的な適用、段階的な停止を視野に入れているもようだ。停止の範囲や強硬措置の度合いなどを巡り、審議が紛糾する可能性もある。(共同)