Thursday, October 19, 2017 10:38 AM

病気腎移植、先進医療に 厚労省部会が条件付き承認

 がん治療で取り出した腎臓を別の患者に移植する「病気腎移植」について、厚生労働省の審査部会は19日、条件付きで「先進医療」として承認した。今後、上部部会で社会的妥当性などの審査を経て、入院や投薬など費用の一部に保険が適用されるようになる。移植の臨床研究をしている宇和島徳洲会病院(愛媛県宇和島市)側が申請していた。

 安全面や倫理面での問題が指摘され、厚労省は研究以外を原則禁止にしてきたが、将来、保険が全面適用される一般医療となる可能性もある。ただし当面の移植で、腎臓が継続的に機能しない例が4例出た場合は即刻、研究中止となる。

 この日の審議では、腎臓摘出前に患者に十分な説明をすることや、患者の選定について日本移植学会の専門医ら第三者で妥当性を確認することなどを条件に先進医療への指定が適当と判断した。(共同)