Thursday, October 19, 2017 5:50 PM

平和は努力で持続 真摯な願いと強い意志

 皇后さまは20日の誕生日に際した文書回答で、核兵器廃絶国際キャンペーン「ICAN」のノーベル平和賞受賞決定や中満泉氏の国連軍縮担当上級代表への就任に触れ、難民救済活動に尽力し7月に死去した評論家犬養道子さんをしのばれた。

 皇后さまはこれまでの発言の中で「平和は努力で持続される」との考えをにじませている。それは「憎しみの連鎖」を絶つ努力だ。各国の指導者と会話し、第2次世界大戦を生き抜いた欧州の王族と交流、「慰霊の旅」を積み重ねる中で、考えが醸成されたのだろう。

 1994年の訪米前、外国記者の質問に対し「平和は、戦争がないというだけの受け身な状態ではなく、平和の持続のためには、人々の平和への真摯な願いと、平和を生きる強い意志が必要ではないかと思います」との考えを示した。(共同)