Friday, October 20, 2017 12:01 PM

神鋼、工場幹部ら不正隠蔽 改ざん、JIS法令違反も

 神戸製鋼所は20日、一連の不正を自主点検する過程で、工場の管理職を含む従業員が不正を隠蔽する行為があったと発表した。国が定める日本工業規格(JIS)の法令違反に相当すると認められる銅管製品のデータ改ざんがあったことも公表した。厚板の加工を手掛ける子会社の神鋼鋼板加工(千葉県市川市)では、新たに測定データを捏造する不正も見つかった。

 社内の隠蔽体質が明らかになり、不正がこれまで否定していた法令違反の疑いも強まり、一度にうみを出し切れない体質も鮮明になった。新たに複数の第三者のみで構成する「外部調査委員会」を設置し、原因を究明する。経済産業省は20日、製品の安全性の速やかな検証を指示したと発表した。再発防止策の策定も求めた。

 神戸製鋼の梅原尚人副社長は20日、東京都内で記者会見して謝罪し「まずは信頼が大事だと頑張ってきた中で起きた」と話した。不正が発覚する可能性が「ないとは言い切れない」とも述べた。改ざん問題に伴い、取引先数社から対応費用の負担を請求されていることも明らかにした。(共同)